彼女の代表作を語る上で避けて通れないのが、マーベル・スタジオが手掛けたMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)作品群だ。冷酷な暗殺者から地球を救うヒーローへと葛藤しながら成長する『ブラック・ウィドウ』ことナターシャ・ロマノフ役は、彼女のクールなビジュアルと圧倒的な身体能力が融合したハマリ役となった。
超大作SFアクションとしての派手な爆破や格闘シーンの裏で、彼女が見せたのは孤高のヒロインが抱える哀愁だ。制作を担うウォルト・ディズニー・カンパニーとの間で勃発した配信を巡る契約問題とその電撃的な和解劇は、当時の映画産業全体に大きな波紋を広げ、主演俳優の権利を守る歴史的転換点としても語り継がれている。