巨大化と先鋭化を続ける弘道会に対し、治安当局もまたかつてない包囲網を敷いている。中心となるのは警察庁組織犯罪対策部と、長年対峙を続けてきた愛知県警察本部だ。
警察当局が武器とするのは、厳格化の一途をたどる指定暴力団対策法(暴対法)と各自治体の暴力団排除条例である。特定抗争指定暴力団への指定により、組事務所の使用制限や5人以上での集合禁止など、物理的な活動の自由は極限まで奪われた。さらに近年は、組員による資金獲得犯罪に対してトップの「使用者責任」を追及する民事訴訟が多発しており、これが幹部陣への甚大なプレッシャーとなっている。
愛知県警による24時間体制の監視活動と、拠点の徹底的な家宅捜索。警察庁主導の全国一斉摘発作戦。これにより表立った活動は完全に封じ込まれつつあるが、弘道会側も法的な隙間を縫うように組織の擬装化を進めており、水面下の攻防は激しさを増す一方だ。