俳優として確固たる地位を築いた後、八名信夫さんが情熱を注いできたもう一つの顔が「映画監督」としての活動です。特に2011年の東日本大震災以降、八名さんは被災地に寄り添う作品づくりをライフワークとしてきました。
八名さんがメガホンを取った自主制作映画『おやじの釜めしと編みかけのセーター』や『駄菓子屋小春』などは、震災で傷ついた被災者たちの心の再生や、人と人との絆をテーマにした温かなヒューマンドラマです。商業主義にとらわれず、被災地での上映会や入場料収入を通じた寄付など、映画を通じて直接的な復興支援を行ってきました。
「悪役として生きてきた自分が、最後に世の中に残せるものは何か」を問い続け、メガホンを握るその姿は、多くの被災者に勇気を与え続けています。