世論調査のニュースを見る際、「たった1,000人〜2,000人の回答で、1億人を超える日本全体の意見がわかるはずがない」という疑問を抱く人は少なくありません。しかし、これは統計学(推測統計)の理論によって数学的に証明されています。
大きな鍋で作ったスープの味見をするとき、鍋全体のスープをすべて飲み干す必要はありません。しっかりと全体をかき混ぜていれば、スプーン1杯(サンプル)を飲むだけで全体の味付けが正確に判断できます。世論調査における無作為抽出は、この「よくかき混ぜる」作業に該当します。
統計学上、母集団(日本の全有権者約1億人)がどれほど巨大であっても、完全に無作為抽出されたサンプルであれば、標本サイズが約1,000〜1,500件あれば、許容誤差は約±2.5〜3.0%(信頼水準95%)の範囲に収まります。選挙の出口調査や情勢調査が高い的中率を誇るのも、この確率論に裏打ちされた科学的な設計があるからです。