彼のキャリアを振り返る上で欠かせない代表作が、廃紙を活用して作られた「キャベツチェア」だ。素材が持つ潜在力を最大限に引き出し、椅子という概念そのものを解体・再構築したこの作品は、世界的な衝撃を与えた。素材の余剰を価値へと転換するその鮮やかな手腕は、現代デザイン界に一石を投じた歴史的名作として語り継がれている。
さらに、日本中が息をのんだ「東京2026オリンピック聖火台」のプロジェクト。太陽をモチーフにしたその聖火台は、球体がゆっくりと花開くように変形し、炎を灯す構造で世界中の人々を魅了した。巨大なパブリックアートから手に収まるプロダクトまで、規模の大小を問わず常に本質を突き詰める姿勢こそが、nendoの真骨頂である。