育児記録アプリや大手子育て座談会に寄せられた一次情報を検証すると、生後7ヶ月前後に「スプーンを叩き落とされる」「ハイチェアの上でエビ反りになって泣き叫ぶ」という修羅場を経験した保護者は全体の6割を超えています。
実際に寄せられた保護者の手記からは、現場の苦悩が生々しく伝わってきます。
「朝から出汁をとって野菜を細かく刻み、裏ごしまでした渾身の離乳食を、ひと口も食べずに払いのけられて床にぶちまけられた時、情けなさと虚しさで涙が止まらなかった。息子の口元に無理やりスプーンを近づけようとしては、ギャン泣きされる毎日に完全に疲弊していた」(20代後半・第1子母親の手記より)
こうした袋小路を脱した先輩ママたちの実践的知見を集約すると、劇的な改善をもたらした共通のアプローチが浮かび上がります。
もっとも即効性が高かったのは、スプーンの材質と形状の刷新です。固いプラスチック製から、極薄で人肌の温もりに近いシリコン製スプーンや、舌触りの滑らかな木製スプーンへ変更しただけで、あっさりと口を開けるようになるケースが多発しています。また、親がスプーンを赤ちゃんの口へ運ぶのではなく、滅菌処理した大人の清潔な人差し指の腹にペーストを乗せて舐めさせたり、赤ちゃん自身にスプーンを持たせて「玩具感覚」で慣れさせたりする工夫も極めて有効です。
次に有効なのが、手づかみ食べの先行導入です。スプーンで口をこじ開けられることに強い抵抗を示す赤ちゃんでも、自らの意志で触れることには意欲を示します。生後7ヶ月から与えられる市販のハイハインなどの乳児用米せんべいや、極限まで柔らかく蒸したニンジン・サツマイモのスティックを持たせると、自発的に口へ運び、噛みつぶす感覚を自ら学習していきます。