代表的な解熱鎮痛薬について、抗炎症のパワーと痛みを抑える即効性の観点から相対的な強さの序列を整理してみよう。圧倒的な切れ味で上位に君臨するのがボルタレン(ジクロフェナク)だ。重度の関節炎や抜歯後の激しい痛みを鎮める場面で頼もしい存在感を示すが、その強力さゆえに体への負担も小さくない。
これに引き続いて強い鎮痛力を持ち、臨床現場でも広く信頼されているのがロキソニン(ロキソプロフェン)である。素早い発現性と確実な効き目を兼ね備え、急な痛みへのファーストチョイスとして定着している。また、イブ(イブプロフェン)も中等度以上の痛みに優れた効果を発揮し、特に生理痛や頭痛の悩みを抱える層から高い支持を集めてきた。これらはすべてNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)と呼ばれるグループに属し、炎症の火種を直接消し去る力に長けている。
一方で、まったく異なるアプローチを採るのがカロナール(アセトアミノフェン)だ。NSAIDsと比較すると抗炎症作用はマイルドであり、純粋な鎮痛強度という数値上のランキングでは控えめな位置に留まる。しかし、脳の痛覚中枢に直接作用するアプローチのおかげで胃腸へのダメージが極めて少なく、子どもから高齢者、妊娠中の女性まで幅広く使用できる唯一無二の安全性を誇っている。