レグルスの姿は、どこか現代のインターネット社会における極端な自己愛や被害妄想を連想させる。己の非は1ミリも認めず、常に自分を「不当に傷つけられた被害者」の位置に置き、その立場から他者へ苛烈な攻撃を加える。彼は世界を征服したいわけでも、巨万の富が欲しいわけでもない。ただ「自分を肯定しろ」と世界に要求し続けているのだ。
この「小物のまま最強の力を得てしまった男」という構造が実に味わい深い。大いなる野望を持つ悪役ならば尊敬の念すら湧くかもしれないが、彼にあるのは卑屈な承認欲求と全能感の肥大化だけだ。それ故に、彼はどこまでも惨めで、同時に身近な恐怖として私たちの心に刺さる。