世界に目を向けると、ドバイの「ブルジュ・ハリファ(828メートル)」をはじめ、マレーシア・クアラルンプールの「ムルデカ118(678.9メートル)」、中国の「上海タワー(632メートル)」など、500メートルから800メートル級のメガタワーが林立しています。これらと比較すると、日本のビルはなぜ300メートル台にとどまるのかという疑問が浮かびます。
その背景には、世界で最も厳しい水準とされる耐震基準と、羽田空港などの発着便を守る航空法による高さ規制という2つの分厚い壁が存在します。
プレート境界に位置する日本では、巨大地震や台風時の強風に耐えうる制震・免震ダンパー、超高強度コンクリートの採用が不可欠であり、建設コストと工期が海外の非地震帯と比べて跳ね上がります。さらに東京都心上空は航空路の制限表面(進入表面や水平表面)が厳格に設定されており、無制限に高さを伸ばすことが法的に制限されているのが実情です。