札幌市も福岡市も、それぞれ道内・九州で圧倒的な中核都市であり、人口は名古屋市とほぼ同規模かそれ以上に成長している。福岡市は2026年現在も人口増加が続いており、若年層の転入超過率では東京を上回る年もある。札幌も北海道内で突出した都市圏を形成する。それでも日本三大都市の枠に入らないのは、都市圏の総人口と経済規模、そして全国的な企業・金融機能の集積度で東京・大阪・名古屋に及ばないからだ。
福岡都市圏は約250万人、札幌都市圏は約230万人規模とされるが、中京圏の約900万人、近畿圏の約1,800万人とは桁が違う。交通網で見ても、東海道新幹線が東京・名古屋・大阪を結び、日本の大動脈となっているのに対し、札幌や福岡は地理的に独立しており、国土全体の経済循環を担う中継拠点にはなっていない。この「国土の背骨」に位置するかどうかが、三大都市選定の隠れた決め手である。
一方で、ネット上では「人口なら横浜が名古屋より上」「福岡のほうが住みやすい」「札幌のほうが魅力的」といった意見も根強い。実際、居住快適性や食文化、観光資源で見れば札幌・福岡が三大都市を上回る指標もある。しかし「三大都市」は住みやすさランキングではなく、都市圏の経済的・行政的な格付けとして定着してきた言葉だ。この点を混同すると議論がかみ合わない。ネットの反応を見ても、その誤解が議論を混乱させているケースが多い。