市場関係者の間で今なお議論が続いているのが、東証市場再編(プライム・スタンダード・グロースへの区分変更)がもたらした実質的な変革と、その先に広がるJPXの将来性です。従来の東証一部の肥大化と基準の曖昧さを打破するために断行された再編は、PBR(株価純資産倍率)1倍割れ企業に対する改善要請と相まって、日本企業のコーポレートガバナンス改革を急速に前進させました。
機関投資家の取材データや関係者の証言によると、「当初は形式的な看板の架け替えと揶揄された市場再編だが、資本効率改善のプレッシャーが上場企業の経営陣に浸透した功績は計り知れない」と評価されています。プライム市場維持に向けた各社の増配や自社株買い、不採算事業の整理といった動きは、結果として東証全体の市場価値を押し上げ、海外投資家からの資金流入を誘発する循環を生み出しました。
さらに、関西の金融拠点として機能する大阪取引所における金利・商品先物や指数オプション取引の活性化、さらにはESG・カーボンクレジット市場の創設など、新領域への拡張も加速しています。単なる現物株の取引所にとどまらず、総合的な金融商品取引所としての厚みを増すことが、中長期的な競争力の源泉となっています。