嘉悦大学教授を務める高橋洋一氏は、大蔵省(現・財務省)出身の経済学者だ。数量政策分析の専門家として、統計データと独自の理論モデルを駆使し、官邸のブレインとして数々の政策立案に関わった経歴を持つ。一方、京都大学大学院教授の藤井聡氏は、都市社会工学の第一人者であり、第二次安倍政権で内閣官房参事官(防災・減税等担当)を長年務めた巨頭である。
一見すると、リフレ派・数量経済学者と、土木・都市計画を基軸とする国家観主導型の論者という異なるバックグラウンドを持つ2人。だが、彼らが対峙するとき、そこには強烈なシナジーが生まれる。市場メカニズムと通貨供給の視点からアプローチする高橋氏に対し、実体経済の基盤となる公共投資と国土保全の必要性を説く藤井氏。アプローチの違いこそあれど、「緊縮財政が日本経済の成長を阻害している」という本質的課題への認識においては、驚くべき共通項を見出すことができるのだ。