深海生物の新種特定が近年劇的に加速している背景には、海洋研究開発機構(JAMSTEC)をはじめとする研究機関の技術革新があります。
最大のブレイクスルーは、4K・8Kカメラを搭載した超深海無人探査機(ROV)の高精度化です。従来の網による捕獲では水圧変化で組織が崩れてしまっていた軟体性の深海魚も、生息しているそのままの深度で傷つけることなく高精細映像として記録し、優しく捕獲することが可能になりました。
さらに、海水中に漂うわずかなフンや皮膚片から生息魚種を特定する「環境DNA解析(eDNA)」の導入により、姿を見せない隠密性の高い未知魚の存在を事前に察知できるようになりました。ハイテク機器の融合が、人類未到の水深ゾーンを次々と可視化しています。