かつては「9歳の壁」や「10歳の節目」と呼ばれていた教育上の過渡期。それが今、かつてないほど険しい崖となっています。文部科学省が進めてきたデジタル教科書の本格移行と、思考力を問う新学習指導要領の定着が、その背景にあります。
これまでは、単純な暗記や計算の反復で乗り切れた低学年の学習。しかし、4年生を境に教科書の内容は一気に抽象度を増します。ここで求められるのは、知識の量ではなく「なぜそうなるのか」を説明する力です。この変化に追いつけない子どもたちが、静かに、しかし確実に学習意欲を失っていきます。