チャットモンチーの歴史を語る上で避けて通れないのが、2011年のドラム・高橋久美子の脱退だ。スリーピースバンドとしての黄金期を築いた彼女たちにとって、この出来事は致命傷になり得た。しかし、残された橋本絵莉子と福岡晃子は立ち止まらなかった。
2人体制になってからの彼女たちは、まさに実験の連続だった。ドラムとベースを入れ替え、サポートメンバーを迎え、時には同期音源を駆使し、編成を毎年のように変えた。この「変幻自在」のスタイルは、彼女たちの音楽的才能を世に知らしめることには成功したが、同時にバンドとしての肉体的な限界をも引き寄せる結果となった。