だが、現在の阿部慎之助を「過去の過ち」だけで評価する者はいない。監督就任以降、彼が見せる厳しさと温かさを兼ね備えた指導法は、新しい巨人のカルチャーを築きつつある。選手たちとのコミュニケーションを重視し、時には厳しい決断を下すその姿勢は、自らが多くの挫折や批判を経験してきたからこそ生まれたものだろう。
栄光だけでなく、世間からの厳しい批判の目に晒された経験が、彼の人間力を深めたという見方もできる。逆風の中でどう振る舞うべきか。それを身をもって知っている指揮官の言葉には、若い選手たちの心に響く独特の重みがある。