無罪判決の確定後、青木恵子さんは「なぜ無実の人間が20年も投獄されなければならなかったのか」という根本原因を白日の下に晒すため、大阪府(警察)と国(検察)を相手取り総額約1億4500万円の国家賠償請求訴訟を提起しました。
司法の現場において、国家賠償で警察や検察の違法捜査が公に認められるハードルは極めて高いとされています。しかし大阪地裁および控訴審は、警察官が自白を強要した取り調べの違法性を明確に認定。大阪府に対する賠償命令が下され、確定しました。一方、検察官の立証責任や起訴判断に関する国の賠償責任については司法判断が分かれるなど、国家権力の壁の厚さを浮き彫りにする結果ともなりました。
判決後、青木さんは記者会見で「お金が欲しいわけではない。警察や検察がなぜ誤りを犯したのか、その検証と謝罪が一切ないことこそが許せない」と厳しく指摘。この国家賠償請求の闘争過程は、日本の刑事司法が抱える無謬性神話(誤りを決して認めない体質)に対する強烈な一石となりました。