政府機関の調査データも、この問題の根深さを裏付けている。総務省が定期的に公表する通信利用動向調査によれば、年齢層や地域、所得階層によるデジタルツールの活用能力の違い、いわゆる情報格差(デジタルディバイド)は、経済的格差と直結する構造へと移行している。
行政手続きのオンライン化を進めるデジタル庁は、各種申請やポイント還元、公共サービスのデジタル移行を推進しているが、ここで浮き彫りになるのが「情報にアクセスできる者だけが恩恵を受ける」という制度上の歪みだ。
補助金申請や税制優遇、医療予約に至るまで、デジタル対応ができる層は時間と金銭の双方を節約できる一方で、操作に疎い層は窓口での待ち時間と手数料を負担し続ける。情報は単なる知識ではなく、実質的な「格差の引き金」として機能しているのだ。