大阪府知事選挙、そして後の大阪市長選挙において、橋下氏の過去のキャリアは激しい政治的争点となった。特に「大阪維新の会」を立ち上げ、行政改革や既得権益の打破を掲げて旗揚げした彼にとって、飛田新地顧問弁護士問題は追及の標的となりやすかった。
対立陣営は、公権力を握る政治家としての資質を厳しく問いただした。これに対し橋下氏は、弁護士としての正当な業務遂行であったことを強調し、いかなる違法行為への関与も否定した。だが、政治活動と過去の弁護活動の境界線について、市民や有権者の間で議論が紛糾したのは紛れもない事実である。政治・行政のトップに立つ人間が過去にどのようなクライアントの権利を守っていたのかという問題は、個人の倫理観とパブリックイメージの双方に深い議論を巻き起こした。