しかし、この改革がすべて順風満帆に進んでいるわけではない。巨大な外資系ストリーミングサービスとの連携は、テレビ局にとって諸刃の剣でもある。制作費の出資を受けることでクオリティは担保できるが、同時に配信権や二次利用権の主導権を握られるリスクも孕んでいる。国内のローカル局とのネットワーク維持という、日本の地上波特有の課題も無視できない。
業界内からは「フジテレビは自ら地上波の看板を下ろそうとしているのではないか」との懸念の声も上がる。これに対し、安田氏は「プラットフォームは手段に過ぎない。私たちの本質は、人の心を動かす物語を作る集団であることだ」と一蹴する。その強気な姿勢が、既存のビジネスモデルに依存してきた上層部との摩擦を生んでいるとの噂も絶えない。