平面のイラストを三次元の立体へと昇華させるフィギュアやゲーム制作の領域でも、デフォルメの技術は極めて重要な意味を持つ。その最高峰といえるのが、株式会社グッドスマイルカンパニーが手掛ける大ヒットフィギュアシリーズ「ねんどろいど」だ。世界中で愛されるこのシリーズは、あらゆる原作キャラクターを共通の約2.5頭身フォーマットへ落とし込みながら、元の作品が持つ「個性」を寸分違わず再現してみせる。
デジタルツールを用いた3Dモデリングやゲーム開発業界の現場でも、この立体デフォルメの知見は不可欠だ。二次元の絵をそのまま3Dに変換すると、角度によっては顔が潰れて見えたり破綻したりする。原型師や3Dディレクターは、角度ごとにポリゴンの曲面を微調整し、「どの角度から見ても可愛く、格好良く見える立体的なウソ」を緻密に構築している。