かつては不祥事の「反省」や番組企画の「罰ゲーム」というネガティブな文脈で語られがちだった頭髪の刈り込み。しかし、いまやお笑い業界の第一線で活躍するプレイヤーにとって、それは緻密に計算されたブランディングの一環に他ならない。一髪を落とすことで顔の表情や目力が強調され、発する一言のツッコミやボケのキレが倍増して視聴者の脳裏に刻み込まれる。
象徴的な例が、吉本興業のカリスマとして長年トップに君臨する松本人志のビジュアル変遷だ。彼が髪を短く刈り込んだ当時の衝撃は大きく、それまでの「坊主=ダサい・罰」という固定観念を根底から覆した。髪型という無駄な装飾を削ぎ落とすことで、圧倒的なコメント力とカリスマ性が引き立ち、現在に至るまで多くの後輩たちに影響を与え続けている。