ピル単剤で思い通りの効果が得られないからといって、治療そのものを諦める必要はありません。現在では、ピルをベースにしつつ他の薬剤を組み合わせる「ハイブリッド治療」が標準的な選択肢となっています。
特に親和性が高いのがPMS治療におけるピルと漢方薬の併用です。ピルで排卵と月経痛をコントロールしながら、精神的な緊張やイライラには「抑肝散(よくかんさん)」や「加味逍遙散(かみしょうようさん)」、むくみや頭痛には「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」や「五苓散(ごれいさん)」を重ねることで、西洋薬の隙間を埋めるアプローチが功を奏します。
また、血栓症リスクなどでピルの増量や変更が難しい場合、ピルを休止して漢方単独+生活習慣調整へシフトしたり、前述のSSRIを主軸に据えたりと、個々のライフスタイルや症状の質に応じた柔軟な最適化が可能です。治療法は一つではありません。