物語の根底にあるのは、仏教の『無間地獄』——絶え間なく苦しみが続く地獄の概念である。香港警察の上層部と、裏社会を支配する巨大犯罪組織・三合会。巨大な組織の駒として生きざるを得ない男たちは、一度足を踏み入れたら二度と抜け出せない暗闇の渦へと飲み込まれていく。
上司であるウォン警視とマフィアのボス・サム。親父と仰ぐ存在との絆と裏切りが複雑に絡み合い、誰が敵で誰が味方なのかすら分からなくなる。己の存在証明を求めて苦闘する姿は、単なる警察とギャングの対立を超えた、普遍的な人間存在の悲劇を描き出している。