初期の軽微なおできであれば、薬局やドラッグストアで購入できる市販薬(OTC医薬品)での初期対応が可能です。選ぶべきは、黄色ブドウ球菌に効果を発揮する抗生物質配合の塗り薬です。
バシトラシン・フラジオマイシン硫酸塩を配合した「ドルマイシン軟膏」や、オキシテトラサイクリン塩酸塩・ポリミキシンB硫酸塩を含む「テラマイシン軟膏」、クロラムフェニコール主剤の「クロマイ-N軟膏」などが代表格です。患部を石鹸の泡で優しく洗って水分を拭き取った後、清潔な綿棒で薬を塗布し、絆創膏などで保護します。
ただし、ステロイド(副腎皮質ホルモン)が配合された軟膏は注意が必要です。ステロイドは炎症を鎮める一方で局所の免疫力を下げるため、化膿性感染症であるおできに単独で使用すると菌の増殖を加速させるリスクがあります。
【プロの結論】市販薬で様子見できる人・今すぐ受診すべき人の判断基準
自己対応で済ませてよいか、医療機関へ行くべきかの境界線は以下の基準で明確に判断できます。
- 市販薬で様子見できるケース:
- しこりの直径が1cm未満で、赤みと痛みが軽度
- 発熱や倦怠感などの全身症状が一切ない
- 市販の抗生物質軟膏を使用して3日以内に縮小傾向が見られる
- 直ちに皮膚科を受診すべきケース:
- 患部がズキズキ激しく痛み、熱感や発赤が急速に拡大している
- しこりの大きさが1.5cm以上ある、または複数の膿頭が集束している(癰の疑い)
- 顔面(特に鼻周辺)やお尻・陰部などデリケートゾーンにできている
- 38度以上の発熱、寒気、リンパ節の腫れを伴う
- 糖尿病や人工透析中など、基礎疾患による免疫低下がある
皮膚科を受診すれば、原因菌に合わせた適切な経口抗生物質(セフェム系やキノロン系など)の処方や、必要に応じた安全な排膿処置が受けられ、痛みの早期寛解と傷跡の最小化が期待できます。