「朝はお弁当箱に詰めるだけで出社したい」という願いを叶えるためには、週末や前夜の調理段階で細菌の増殖要因となる『水分・温度・栄養』のトライアングルを断ち切る設計が不可欠です。厚生労働省の食品衛生管理指針でも示されている通り、細菌が活発に増殖する温度帯は20℃〜50℃(特に35℃〜40℃付近で爆発的に増加)です。調理後の料理を室温でダラダラと冷ます行為は、まさに菌に格好の増殖環境を与えている状態と言えます。
毎朝の作業を「詰めるだけ」にするための第一原則は、急速冷却と水分のコントロールです。加熱調理が終わったおかずは、清潔なアルミバットなどに広げて保冷剤の上に置き、一気に熱を取ってから密閉容器に移します。煮物や和え物を作る際は、すりごまや削り節、とろろ昆布などの乾物を仕上げに加え、にじみ出る水分を吸わせる工夫が絶大な効果を発揮します。
さらに、味付けを通常の夕食用よりも塩分濃度を1.2〜1.5倍程度高めに設定するか、酢や梅干し、カレー粉といった抗菌・静菌作用を持つ調味料を活用することで、味のぼやけを防ぎつつお弁当傷みにくいおかずへと昇華させることが可能です。