メニューに「A4・A5ランク黒毛和牛」「特選牛握り」と堂々と記載されているにもかかわらず、なぜあそこまで不味く粗悪な肉寿司が出てくるのでしょうか。その背景には、飲食店向けに流通している安価な加工肉の存在があります。
悪質な店舗で多用されているのは、牛脂を機械で注入したインジェクション成型肉や、輸入物の激安チルド牛のクズ肉、豚肉を混合した加工肉などです。これらを薄くスライスし、加熱が不十分なまま「炙り肉寿司」として提供している実態があります。また、市販の激安業務用ローストビーフを常温放置してカピカピになった状態で酢飯に乗せるだけの店舗も散見されます。
本来、生肉や半生肉を安全に提供するためには、食品衛生法に基づく厳しい設備基準や調理工程が義務付けられています。しかし、劣悪な環境で衛生管理を無視して作られた偽物のローストビーフ寿司は、景品表示法上の問題(優良誤認)にとどまらず、食中毒を引き起こす危険性すら孕んでいるのです。