数多くのメリットが存在する一方で、8番ピッチャーの導入には明確なデメリットやリスクも伴います。これらを把握せずに運用すると、かえって打線の効率を落とすことになりかねません。
主なデメリットとして挙げられるのが以下の点です。
- 投手のシーズン総打席数が増える: 打順が1つ上がることで、年間を通じて投手が立つ打席数が約15〜20打席ほど増加します。自動アウトになる可能性が高い打席が増える側面は否定できません。
- 7番打者が歩かされやすくなる: 2死走者二塁や三塁といった得点圏の場面で7番打者を迎えた場合、相手バッテリーは無理に勝負せず、次打者の8番投手を打ち取るために7番を敬遠または厳しいコース攻めで歩かせる戦略をとりやすくなります。
- 代打を出すタイミングの難しさ: 試合中盤の僅差の場面で8番投手に打順が回った際、投手の球数や投球内容が良くても、得点チャンスのために早期降板を決断せざるを得ないケースが生じます。
この戦術を成立させるためには、「7番にある程度の選球眼や勝負強さがあるか」「9番に置く野手が高い出塁率を維持できるか」というチーム戦力のバランスが不可欠となります。