いまや大学長距離界の絶対的エースへと成長した黒田朝日。彼の走りは見る者を圧倒する。しなやかなフォームと、どんなハイペースにも動じない冷静沈着なレース運び。3000メートル障害で培った抜群の体幹と空間認知能力が、ロードレースにおける無駄のない推進力へと直結している。
「自分の限界を決めないこと。タイムは結果であって、目的ではありません」と黒田は静かに語る。夏合宿を経て彼のコンディションはさらに研ぎ澄まされ、スピード持久力は前年を遥かに凌駕するレベルに達した。長距離走におけるペースの急激な乱高下にも動じないメンタルタフネスは、チーム全体に絶大な安心感をもたらしている。彼が先頭に立つとき、緑のタスキは誰よりも力強く風を切る。