『グランメゾン』シリーズ最大の魅力といえば、誤魔化しの効かない調理シーンの臨場感だ。実は今回、平古祥平が披露する華麗なナイフさばきや繊細な盛り付けの多くは、吹き替えスタントなしで玉森自身が演じ切っている。
彼はこの役に挑むにあたり、クランクインの何ヶ月も前からプロの料理指導のもとで猛特訓を重ねた。自宅でもひたすら食材を刻み、魚を捌く練習を繰り返した結果、指先には料理人特有のタコができたほどだ。プロのフレンチシェフが「彼の包丁の動かし方や食材の扱いには、長年厨房に立った者だけが持つ独特の間(ま)がある」と脱帽したエピソードは、彼の徹底した役作りを象徴している。