かつて「ガチャマン」と呼ばれ、織機が一回ガチャンと鳴れば一万円儲かるとまで称された時代があった。一宮は尾州織物の中心地として日本の高度成長を陰で支えた街だ。時代の変化とともに工場の稼働音は静まったが、モノづくりに懸ける熱気まで消え去ったわけではない。
長年培われてきた繊維産業の歴史的資産は、いま新たな形で息を吹き返している。歴史あるのこぎり屋根の工場跡地がクリエイターのアトリエやショップに生まれ変わり、都市部では次世代型の複合再開発が進む。古い建物の温もりを残しながら新しさを取り入れる都市整備の取り組みは、街に新たな賑わいと若々しい感性を呼び込んでいる。