なぜ、彼らの漫才はあれほどまでに爆発的な笑いを生み出したのでしょうか。その核心は、ボケの駒場が提示する「オカンの忘れた朝ごはんの名前」を手がかりに、ツッコミの内海が肯定と否定を交互に繰り返す「リターン漫才(システム漫才)」の完成度にあります。
従来の漫才にあった「ボケに対してツッコミが怒る・訂正する」という構図を超え、内海は駒場の言葉をすべて一度受け止め、卓越した語彙力と偏見に満ちたロジックで徹底的に広げていきます。「ほなコーンフレークやないかい」と肯定した直後、新たなヒントが出るや否や「ほなコーンフレークと違うか!」と手のひらを返す展開は、観客の脳内に心地よいリズムと予測不能な裏切りを同時に生み出しました。
さらに最終決戦では、同じフォーマットを用いながら「もなか」ネタを投下。構造の美しさとバリエーションの豊かさを見せつけ、審査員と視聴者の心を完全に掌握したのです。