半世紀以上の沈黙を破り、伊400の眠る場所が白日の下に晒されたのは2013年8月のことでした。ハワイ大学海洋調査研究所(HURL)と米海洋大気庁(NOAA)の合同調査チームが、オアフ島南西沖の水深約700メートルの海底で、巨大な潜水艦の残骸を発見したのです。これが世界的な大ニュースとなったハワイ沖海底発見 最新調査の幕開けでした。
無人探査機(ROV)が捉えた高解像度の海底写真と映像には、今なおその威容を留める伊400の姿が克明に記録されていました。巨大な船体は前後に引き裂かれ、格納筒や司令塔の一部が海底の泥の上に横たわっていました。特筆すべきは、2016年に行われた追加調査において、艦首付近から「伊400」の艦名が刻まれた真鍮製の号鐘(ship's bell)が発見・回収されたことです。この決定的な物証により、眠っている残骸が伊400本人であることが100%科学的に証明されました。
SNSやミリタリーファン、歴史研究者のコミュニティでは、公開された海底映像に対して現在も驚嘆の声が絶えません。
「70年以上海底にありながら、巨大な格納筒の円形構造がはっきりと確認できるのは驚異的だ」
「魚雷が命中したとされる破壊痕の生々しさに、当時の米軍の『確実に葬り去る』という執念を感じる」
現在、ハワイ沖の伊400の残骸は米国の歴史遺産保護法に基づいて厳重に保護管理されており、引き揚げなどは行われず「海底の戦争遺跡」として静かに保存されています。海中探査技術が進展した現在では、沈没地点の3Dスキャンデータを用いたデジタルアーカイブ化が進められ、失われた巨大技術の証言者として世界中の海洋学者や歴史家から熱い視線が注がれ続けています。