酷暑の影響は個人の体調にとどまらず、社会全体の公衆衛生上の課題となっている。世界保健機関(WHO)は、気温の上昇がメンタルヘルスの悪化や自殺率上昇、暴力行為の増加と直接相関することを警告する報告書を公表している。日本国内においても、厚生労働省が熱中症対策にとどまらず、酷暑期における労働者のメンタルヘルスケアを推進する動きを強めている。
過去に放映されたNHKスペシャルの気候危機特集でも、地球温暖化に伴う「気候不安症(エコ・アングザエティ)」や感情調節障害のリスクが詳しく取り上げられ、反響を呼んだ。暑さは単に「汗をかく」問題ではなく、社会全体の精神的安定を脅かす要因として認識されるようになっている。