1971年、世界初のカップ麺として誕生したカップヌードル。その最初期からスープの旨味を吸い込んで独特の食感を提供してきたのが、この四角い肉だ。当初は「ダイスミンチ」という無機質な正式名称があったものの、インターネットの普及とともに、誰からともなく「謎肉」と呼ばれるようになった。
日清食品はこの自虐的とも言える愛称を拒絶するどころか、むしろマーケティングの武器として取り込んだ。2010年代後半には公式自ら「謎肉」と呼び始め、缶詰での単品販売や、謎肉だけの増量キャンペーンを展開。消費者の遊び心と企業のユーモアが幸福な化学反応を起こした稀有な例と言える。