わずか7年足らずの活動期間でありながら、彼女が遺した功績はあまりにも巨大だ。映画『伊豆の踊子』でのセンセーショナルな女優デビューから、表現者としての才能は群を抜いていた。歌手としても、疾走感あふれる楽曲『プレイバックPart2』で魅せた圧倒的な眼光と凛とした立ち姿、そしてラストコンサートの語り草となった楽曲『さよならの向う側』での深い抒情性など、歌謡曲の可能性を極限まで押し広げた。
当時の歌謡曲シーンにおいて、彼女は単なるアイドルを超えた「時代の表現者」だった。潔い引退劇も含めて、山口百恵という生き様そのものがひとつの芸術作品として国民の記憶に深く刻み込まれている。