「宝山」の名が掲げられてから月日が流れたが、銘酒「富乃宝山」で知られる西酒造との命名権協定は、地方公共施設のネーミングライツ事業として屈指の成功例と称される。単なる資金援助の枠にとどまらず、地元産業とカルチャーの幸福な融合を果たしたからだ。
ホールのホワイエでは、期間限定の文化イベントに合わせて限定銘柄の試飲スペースやコラボレーション企画が展開されることもある。文化芸術を鑑賞した余韻に浸りつつ、地元の誇る食文化に触れる。地域企業が地元の文化拠点を支え、それが巡り巡って街全体のブランド価値を高めるという好循環が、ここには確実に根付いている。