離乳食で初めて卵を試す際、小児科医や管理栄養士が一貫して「沸騰後20分の完全固ゆで」を推奨するのには、科学的な明確な理由が存在します。卵に含まれる主要なアレルゲン物質(オボムコイドやオボアルブミンなど)は、中心部までしっかり加熱することでタンパク質の構造が変化し、アレルギーを引き起こす力が大幅に低下するためです。
特に注意したいのが、卵白成分の卵黄への移行です。アレルギー反応を起こしやすいタンパク質の多くは卵白に含まれていますが、ゆで上がった卵をそのまま放置すると、余熱によって卵白のアレルゲンが卵黄へ染み出してしまいます。そのため、茹で上がったら直ちに冷水に取って殻をむき、熱いうちに卵黄の中心部だけを取り分ける作業が極めて重要になります。
万が一に備え、離乳食の卵アレルギーの主な症状と対策も事前に把握しておきましょう。食後数分〜2時間以内に現れやすい皮膚症状(口周りや全身のじんましん、赤み)、消化器症状(嘔吐、下痢)、呼吸器症状(咳、喘鳴)などの変化を見逃さないよう、食後は赤ちゃんの様子を慎重に観察してください。