日本の製造業において、アクティビスト(物言う株主)との対峙は時に痛みを伴う摩擦を生む。香港のファンド「オアシス・マネジメント」をはじめとする有力株主との長年の攻防は、同社の経営体制にドラスティックな血を入れ替える結果となった。社外取締役の増員や取締役会の多様性確保、資本コストを強く意識した経営指針の開示は、日本企業におけるガバナンス改革の象徴的なモデルケースと称される。
かつての閉鎖的な地方メーカーの面影はもはや存在しない。株主還元に対する徹底した姿勢と、説明責任(ディスクロージャー)の質の高さは、グローバルな機関投資家からの厚い信頼を獲得するに至った。株主と経営陣が緊張感を保ちながら企業価値向上を目指すスタイルは、同社の株価評価(バリュエーション)を一段上のステージへと押し上げている。