行政と経済界も新たな舵取りを迫られている。西秀記市長率いる青森市と、地元経済の屋台骨である青森商工会議所は、中心市街地の活性化に向けた連携を急速に強めている。
青森市は全国に先駆けて「コンパクトシティ構想」を掲げ、郊外に広がりすぎた都市機能を交通結節点や中心部に集約する街づくりを進めてきた。豪雪地帯特有の除雪コスト削減とインフラ維持の観点からも、都市の集約化は避けて通れない至上命題だ。しかし、核となる大型店舗が撤退したことで、構想の前提となる中心部の求心力維持が大きな試練を迎えている。
これに対し、行政と商工会議所は単なる商業誘致にとどまらない施策を模索中だ。医療・福祉機能のまちなか移転、中心部への居住誘導策、さらにはスタートアップやクリエイティブ関連事業者の誘致など、昼夜を問わず人が集まり暮らす仕掛けづくりに軸足を移している。点での店舗誘致から、面での生活空間創出へのシフトが進む。