スマートフォンや小型端末でいくらでも映像作品をつまみ食いできる時代。そんななかで、わざわざ劇場へ足を運ばせる決定打は何か。答えは至って明快だ。全身の皮膚を粟立たせる重低音と、漆黒の闇から鮮烈に立ち上がる色彩美に尽きる。
劇場に足を踏み入れれば、次世代のレーザープロジェクションが放つ圧倒的な解像度が視界を支配する。頭上を駆け抜けるスコールの気配から登場人物の微かな吐息まで、緻密に計算された立体音響が空間を満たす。リビングのソファでは決して味わえない「全身で浴びるシネマ体験」が、観客の心に強烈な爪痕を残していく。