カリウムは細胞内液の主要な電解質として機能し、細胞外液に多いナトリウムと互いにバランスを取り合いながら、細胞の浸透圧や体液のpHを一定に維持しています。過剰な塩分を摂取すると、濃度を薄めようとして血管や皮下に水分が引き留められ、これが「むくみ」や「血圧上昇」の直接的な引き金となります。カリウムはこの余分なナトリウムを腎臓経由で尿中へ排出させるポンプの役割を果たします。
日本人の平均食塩摂取量は1日あたり約10.1gと、厚生労働省が定める目標値(成人男性7.5g未満、成人女性6.5g未満)を大幅に超過しているのが現状です。この過剰塩分を相殺するために、カリウムの摂取は欠かせません。
厚生労働省の『日本人の食事摂取基準』における1日あたりの目標量は、成人男性で3,000mg以上、成人女性で2,600mg以上に設定されています。さらに、高血圧予防を目的とする世界保健機関(WHO)のガイドラインでは1日3,510mgが推奨値として提示されています。しかし、国民健康・栄養調査によると日本人の平均摂取量は約2,200〜2,400mgにとどまり、日常的に約400〜600mgが不足しています。
体内のカリウムが不足すると、手足の筋力低下や痙攣(こむら返り)、慢性的な倦怠感、食欲不振といった症状が現れます。夏場の大量発汗や、アルコール・カフェインの利尿作用による過剰排出も欠乏を加速させる主な要因です。