初版10万部からスタートした『絶歌』は、激しい社会的批判を浴びながらも瞬く間にベストセラーとなり、累計発行部数は25万部以上に達しました。これにより発生した印税は推定数千万円から1億円規模に上ると試算されています。
ネットの反応では「人の命を奪った犯人が手記で大金を稼ぐのは倫理的に許されない」「犯罪者が犯罪行為そのものをコンテンツ化して金儲けをしている」と猛烈な批判が巻き起こりました。アメリカなどに存在する、犯罪者が自らの犯罪を題材にして利益を得ることを禁じる「サムの息子法(Son of Sam law)」のような法制度が日本にはないことが浮き彫りとなった瞬間でもあります。
加害者側は印税を被害者への損害賠償や慰謝料に充てる意向を示唆していましたが、一部遺族は「血で汚れた金は受け取れない」と受け取りを拒否するなど、金銭面での償いがいかに被害者の尊厳を傷つけるかという重い課題を残しました。