阿部巨人の戦い方において、最大の争点となっていたのが「手堅いバントと犠打を多用するスモールベースボール」の徹底でした。原前監督時代に見られた自由度の高い強打路線から一転し、1点を手堅く守り切る野球への転換を図りましたが、これが好機での拙攻や打線のスケールダウンを招いているとの批判も根強く存在しました。
特にメディアやファンの間で物議を醸したのが、対ライバルチームとの戦績です。昨シーズンにおける対阪神戦では8勝17敗と大きく負け越し、他球団相手に稼いだ貯金を吐き出す形となりました。勝負どころでの硬直した采配に対し、前監督である原辰徳氏からも「芸がなさすぎ」と苦言を呈される場面が報道されるなど、首脳陣の戦術眼に対する疑念が燻り続けていたことは否定できません。
また、選手起用とメディア対応のスタイルも賛否を分ける要因となりました。若手野手陣に対して試合後の囲み取材で名指しの厳しいコメントを残す一方、特定のベテランを重用する姿勢は、SNS上で「公開説教」「モチベーションの低下を招く」といったネガティブな反響を呼びました。規律を重んじる厳格な姿勢がチームを引き締めた側面がある反面、個々の選手の自主性やメンタルケアを重視する現代の選手心理と摩擦を起こしていた現場の空気感も指摘されています。