阿部慎之助監督が率いるチームは、強固な投手陣の整備と機動力を生かした細やかな野球への転換を図ってきた。若手選手の積極的な登用と厳格な規律を重んじる采配は、チーム内部に確固たる緊張感をもたらしたと言える。
しかし、熾烈を極めるセントラル・リーグのペナントレースにおいて、常勝を義務付けられた球団の重圧は想像を絶する。一死満塁での采配や継投のタイミング一つで勝敗が暗転するプロ野球の最前線で、ファンやフロントからの眼差しは常に厳しい。
特に打線の援護を欠くゲームが続いた時期には、ベンチの采配に対する疑問の声も一部から上がった。勝利という結果だけが絶対的な正義とされる世界で、現体制が描く長期構想と目先の白星とのバランスをいかに取るか、試行錯誤は続いている。