館内の核となるのが、かつてギネスワールドレコーズにも認定された実績を持つ「巨大万華鏡スフィア」だ。長さ数メートルにも及ぶ構造物の内部へ歩みを進めると、四方八方に敷き詰められた鏡が無限の幾何学模様を紡ぎ出す。自分自身の姿が無数の光彩とともに反復・増殖していく光景は、もはや現実世界とは思えない。
足元を覗き込んでも、天井を見上げても、境界線が存在しない。光の粒子が万華鏡アート特有の優美な規則性をもって流れていく。鑑賞者はただ作品を「観る」のではなく、光の構造体そのものに「入り込む」のだ。現代ガラス工芸の職人技と緻密な空間計算が融合したこの装置は、デジタルプロジェクションでは決して再現できない、物理的な鏡と光だけが持つ圧倒的な深度を突きつけてくる。