空の絶景から一転、地下へ潜るとそこは世界屈指の複雑さを誇る地下空間が広がる。私鉄王国・関西の礎を築いた阪急阪神ホールディングスが長い年月をかけて拡張し続けたこの迷宮は、通称「梅田ダンジョン」として恐れられ、同時に愛されてきた。ホワイティうめだ、ディアモール大阪、そして各駅直結の百貨店地下フロアが毛細血管のように絡み合っている。
現在地を見失いそうになったら、素直にGoogle マップを起動するのが現代の賢い歩き方だ。しかし、あえてナビゲーションを切って迷い込むのも一興だろう。角を曲がるたびに香ばしい焼き鳥の煙が漂い、次の通路では甘いワッフルの香りが鼻腔をくすぐる。地上と地下でまったく異なる表情を見せる二重構造こそ、この街の最大の魔力だ。