世間を震撼させた事件から歳月が流れた今、酒鬼薔薇聖斗の両親の現在はどのような地点にあるのか。手記に記された苦悩と離婚の真相を経て、家族が歩んだ軌跡には、今なお終わりのない贖罪の現実が横たわっている。
関係者への取材によると、両親は現在も高齢となりながら各地で別々に身を潜め、目立たぬよう細々と生活を営んでいる。だが、民事裁判で確定した遺族への損害賠償義務が消えることはない。億単位に及ぶ賠償金に対し、両親は手記の印税やわずかな収入を充て、長年にわたって毎月分割での支払いを継続してきた。
完済には程遠い金額であっても、毎月届く送金通知は、遺族に対する唯一の謝罪の証であり続けた。しかし、加害者本人が成人し社会復帰した以降も、両親自身が背負う精神的・経済的な重圧が軽くなることは一切ない。家族が歩んだ壮絶な軌跡は、加害者家族にとっての「事件の終わり」が存在しないことを冷徹に示している。