1995年、GACKTはコンセプチュアルなロックバンド「MALICE MIZER」の2代目ヴォーカルとして加入した。リーダーのManaが提示する世界観——「中世ヨーロッパの美学」と「クラシックとロックの融合」——に見事に合致した彼は、圧倒的な表現力でバンドを一気にトップシーンへと押し上げた。当時のヴィジュアル系シーンはまさに百花繚乱の全盛期を迎えていたが、その中でもMALICE MIZERが放つ異彩は突出していた。
漆黒や純白の衣装に身を包み、耽美で幻想的な世界を構築するGACKTの立ち振る舞いは、観客を現実から切り離した。ライブステージでは歌唱だけでなく演劇的な要素を取り入れ、音楽シーンに鮮烈なインパクトを与えたのだ。Manaとの絶妙なシナジーが生み出した楽曲群は、今なお色褪せない伝説として語り継がれている。