競歩という競技は、ただ速く歩けばよいというものではない。常にどちらかの足が地面に着地していなければならないルールや、前脚が着地した瞬間から垂直の位置に伸びるまで膝を曲げてはならないという厳密な規定が課せられている。
時速14km前後という走るのに近いスピードを保ちながら、審判の厳しい視線の中で反則を起こさずに20kmを歩き抜く。そこには極限まで鍛え上げられた体幹と、強靭なメンタルが不可欠だ。洗練された無駄のないフォームから生まれる肉体美は、まさに「動く造形美」と呼ぶにふさわしい魅力を放っている。